見ていないとばかり思っていた『アズールとアスマール』。
予告編を見て、NHK-BSでの放送で見ていたことを思い出したのですが、今回劇場(シネギャラリーホール)で観て何故忘れていたんだろう、何故覚えていなかったんだろう、という疑問が解けました。
このアニメーションの美しさはテレビではなかなか伝わりにくい、お話も『キリクと魔女』に比べると、殆ど無いに等しいくらいアッサリしている。演出面でも、もう少しメリハリや盛り上がりがあれば、印象も違っていたのだろうけれど、結局、私にとってはテレビで見る限り、ただ美しいだけのアニメーション映画でしかなかったんですね。確か見たのは5年ぐらい前なんで、今のようにハイビジョンでもなかったし、アナログの21インチテレビだった頃。かなり環境として辛いです。
で、今回改めて観てみて、その映像の限りない美しさに圧倒されました。アニメーションの描画も、異常なくらいに細かくなめらか。主要登場人物と、その他大勢のキャラクターでは、アニメの動きが違うんですよね。その対比にも感心しました。モーションキャプチャーぽいけど、どうなんだろう。
まっ、とにかく美しい、ホント美しいアニメーション映画でした。
ストーリーの素っ気なさも、なんとなく理解できるぐらいに、監督の情熱は美しさに注がれている感じがします。
『バッタ君、町に行く』を観た時、画面が小さく音もイマイチでしたが、『アズールとアスマール』は違いました。音も良くて、画面も大きく、ホール上映を観れて良かったな、と思いました。
もう一回、観たいと思うくらいに、今回は気に入りました。